気候変動による雪不足、ウィンタースポーツの「脅威そのもの」、国際スキー・スノーボード連盟が危機感
(トラベルボイス 2024年10月7日)
https://www.travelvoice.jp/20241007-156448

【ホッシーのつぶやき】
国際スキー・スノーボード連盟は、昨シーズンの世界大会616回のうち26回が天候で中止、国際オリンピック委員会は、2040年までに冬季オリンピックで雪上競技を開催できる国が10カ国になった、世界気象機関は、標高800メートルまで降雪日が1970年以降半減しているという。
温暖化がいよいよ限界に達しているようだ。北極や南極も凍土が融解している。世界の野生動物は 69%減少しており、植物の4割が絶滅を危惧されている。

【 内 容 】

国際スキー・スノーボード連盟(FIS)は、世界気象機関(WMO)と5年間の提携協定を結んだ。各国のスキー連盟、競技会場、競技主催者と降雪の情報を共有するためのもの。

FISのヨハン・エリアシュ会長は、「気候変動はスキーやスノーボードにとって、脅威そのもの」と話す。FISによると、昨シーズン、アルペンスキー、クロスカントリースキー、スノーボードパークとパイプ、フリースタイルスキー、スキージャンプなどの世界大会616回のうち26回が天候の問題で中止された。

気候変動が進むなか、国際オリンピック委員会は、2040年までに冬季オリンピックで雪上競技を開催できる「気候的な信頼」をおける国が、わずか10カ国であるとこを明らかにした。

サウジアラビアは、未来都市プロジェクト・ネオムの近くに人工湖のあるスキーリゾートを建設。2029年のアジア冬季オリンピック開催に向けて準備を進めている。

WMOは、「大気中の雪は減少している。また、山岳地帯、北極、北極近くの地域での凍土の融解は、その上に構築されたインフラの安定性に直接影響を及ぼし、炭素排出量の増加にもつながっている」と警鐘を鳴らす。

WMOによると、標高800メートルまでの低高度では降雪量が減り、降雪日数は1970年以降、半減しているという。

※本記事は、AP通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。