知床、京都、オーストラリアの最新情報(定点観測)
(『観光のひろば』 2021年7月13日 )

知床の最新情報 馬場町長
私の街にはゴルフ場がないのですが、北海道にゴルフに来てもらいながら、観光で斜里町にも来てもらえると考えれば良いかなと感じております。
前回以降、斜里町でもクラスターが発生してしまいました。これまでにオーストラリアでクラスターが発生した時の対応を遠藤様にお聞きしていましたので、今回も遠藤様にアドバイスをいただいた次第です。
また、奥村武資さんの「タケちゃんのへ〜ほ〜チャンネル」にも2度ほど出演させていただき、知床のことをPRさせていただきました。この『観光のひろば』のご縁に感謝申し上げる次第です。

コロナ禍の観光の状況ですが、前回(5/11)以降も厳しい状況が続いております。ただ7月、8月は、7割程度の予約が入っているとのことでした。今は需要喚起策がない中での数字なので、夏休みということもあるでしょうが、観光客のみなさんも「いよいよ我慢できない」状況に来ているように感じます。
明るい話題としましては、7/1からピーチが関空と女満別間の通年運行が始まりました。これからは関西のお客様が増えることを期待しているところです。

知床には「カムイワッカ湯の滝」という観光ポイントがあります。ウトロ温泉から27km入った山奥ですが、ここの魅力は「川全体が流れる温泉」になっていることです。この滝を、草鞋やウォーターシューズなどを履きながら登ります。以前、落石があり通行禁止になっていたのですが、この観光素材をもっと活かせないかということで、今年からガイド付きで、安全を確保しながらなら登れるのではないかと、試行事業を7/1〜7/20まで行なっております。知床の秘境を体感できるコンテンツとして多くの方に楽しんでいただきたいと思います。知床からは以上でございます。

Q:7月8月の予約状況が7割とのお話でしたが、お客さまは全国からの来られているのでしょうか?
A:緊急事態宣言が発令されるなど心配な面もありますが、「旅への疼き」を感じる人もおられるようです。受け入れ側としては、感染対策をしっかりやって、ワクチン接種も7割ほど完了していますので、安心して来ていただくことができるとは考えております。

京都の最新情報 釼菱さん
今日は3月に烏丸御池にオープンした「パークホテル」に泊まり、『観光のひろば』に参加しております。
7月の京都は「祇園祭」で盛り上がり、超満員であるはずの京都がガラガラの状況です。この写真は、四条通りに建つ長刀鉾の縄がらみ(締める)の様子です。鉾を縄で固定するのですが、数年も組み立てに関わらないと技術の伝承ができなくなるので鉾建てしたのですが、観光客もまばらで残念でした。

京都市内35のホテルで聞き取ったところ、6月のホテルの稼働率は、単純加重平均ですが、良いところで45%、悪いところで9,5%。平均すると20,5%でした。7月の4連休でも50%、60%といったところです。
7月12日に発表された京都市を除く京都府内の2020年の観光客数は前年比22%減の約1626万人、観光消費額は34%減の約603億円と落ち込んでいます。
日本海に面した北部地域は、イベントや海水浴場の中止などが響いて大きく減少しています。
京都府は6月補正予算に40億円を計上し、府内観光を活性化させるため府民を対象にした割引クーポン券を発行する予定だと言いますが、観光事業以外の方の声もあり、いつ発表できるか分からない状況です。
次に、舞鶴・海の京都に関する情報です。
先日、日本インバウンド連合会(JIF)の中村好明理事長と福知山公立大学の杉岡先生や舞鶴の大滝工務店社長、福知山でインバウンドオペレーターをしている熊谷さんたちととZOOMミーティングし、京都北部に移住者が増え、この移住者に観光に関わってもらうよう、海の京都DMOも巻き込んでやっていきたいと伝えました。
海の京都DMOは「サマー バケーション キャンペーン」のアンケートに答えると電子クーポンを提供するものですが、顧客情報を入手して、お客様を呼び込み、リピーターを増やしていくCRMに取り組むところにやっとなりました。
今後は、ホテルのコンシェルジュを巻き込んで、海の京都のメンバーとの会議もスタートさせます。コンシェルジュが海の京都をお勧めできる体制に持っていきたいと思っています。

オーストラリア・シドニーからの最新情報 JAMS・TVの千葉さん
シドニーはコロナの封じ込めに成功していましたが、3週間前からデルタ株の感染拡大に見舞われ、現在ロックダウン中で、ほとんど外出できなくなりました。1日も早く平常時に戻ることを願っています。

(朝日新聞 2021年7月12日)
https://digital.asahi.com/articles/ASP7D55ZWP7DUHBI00F.html?_requesturl=articles%2FASP7D55ZWP7DUHBI00F.html&pn=4

オーストラリアの最大都市シドニーで11日、新規感染者数が100人を超えた。6月26日からロックダウン(都市封鎖)を敷くが、インドで確認された感染力の強い変異株(デルタ株)の広がりを抑えられていない。
地元ニューサウスウェールズ州の12日の発表によると、11日午後8時までの24時間での新規の市中感染者数は112人。同州で感染者が100人を超えるのは、昨年4月3日以来だ。今回は、今年6月16日に空港から国際線の乗務員を乗せる車両の運転手がデルタ株に感染したのがきっかけで、クラスター(感染者集団)は計678人になった。
州は6月26日、シドニー都市圏(人口約570万人)で13カ月ぶりにロックダウンを敷いた。今月9日には買い物は「1世帯から1人」、運動も「2人まで」などと外出の規制を厳しくしたが、同日までに濃厚接触者は1万4千人に達し、感染は増えている。
シドニーでは、州が検査を奨励して感染経路の追跡を徹底。濃厚接触者を迅速に特定することで感染を抑えてきた。
今回も当初はその方針を採用したため、「ロックダウンを敷く時期が遅れ、規制も緩かった」との指摘が出ている。これまでの封じ込めの「成功モデル」が、感染力の強いデルタ株には通じなかった形だ。
州はすでに、ロックダウンの解除時期を1週間先延ばしして16日に設定したが、ワクチン接種率が低い現状では、新規感染者がゼロに近づくまでは解除しない方針も示している。
2回の接種を終えた16歳以上の割合は、10日現在、同州内で10%、国内全体で11%にとどまる。ロックダウンの解除までにさらに数週間かかる可能性がある。