経済チャートでみる 新型コロナショック
(日本経済新聞 2020年6月11日更新)
https://vdata.nikkei.com/newsgraphics/coronavirus-economy/

緊急事態宣言が解除され、「人の動き」は大きく回復傾向にあるようだ。
「職場」では、福岡・大阪が-10%強、東京が-30%程度と回復し、「公共交通機関」は、大阪、福岡、東京の順に回復、回復率は-30~-40%となった。
「消費」では、「米」「酒類」といった食品は+値であるが、その他は全体に-値を示した。「交通」が最下位で-60%以上(2020年4月時点)。大きな落ち込みだ。
それでも欧米諸国に比べると日本は安定しているようだ。

【ポイント】
日本経済新聞が「経済チャートでみる 新型コロナショック」を公開し、随時情報が更新されている。

ヒトの動き
米グーグルがスマートフォン利用者の位置情報をもとに移動先を分析した。
職場や公共交通機関は、日本や欧米で回復傾向が鮮明だ。
娯楽施設は職場や公共交通機関と比べると、回復が遅い。
日本国内では東京より大阪と福岡の回復が先行している。

モノの動き
「世界の工場」と呼ばれる中国発のコンテナ運賃は5月末、約2カ月ぶりに上昇に転じた。
中国では経済活動の再開に伴い荷動きが持ち直しつつある。
日本の貿易は、輸出入ともに前年同期比で減っている。ただ、マスクなど繊維製品の輸入は急増した。
4月の家計支出を見ると、米など食材、家飲み用の酒類に対する支出が増える一方、交通費や交際費、洋服に使うお金は減った。

日経平均株価を業種別でみると昨年末比で上昇しているのは、ガスや輸送用機器、サービス、医薬品など36業種中11業種ある。
通貨の騰落率を昨年末比(対ドル)で調べると、いったんは大きく下がった新興国通貨で持ち直しの傾向が見られる。ブラジルの通貨レアルは急反発。原油価格の持ち直しや中国経済の回復期待からレアルに買いが入っている。