アジアの「日本観光ブーム」を地方経済再興の起爆剤に
3000万人前倒し達成も視野、訪日外客数が過去最高を更新中

日経ビジネスオンライン(6月20日)
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20140619/267027/?P=1

【ポイント】
・日本政府観光局(JINTO)の推計によると、4月は33.4%増え123万2000人と過去最高になった。

・5月も25.3%増え109万7000人。月間としては4月に次ぐ過去2番目の記録だ。「例年5月は、繁忙期である4月の桜のシーズンと夏(7・8月)の狭間で若干減少する時期」だといい、5月の急増に驚いた。

・訪日外客数が月間100万人を超えたのは、昨年7月が初めてで100万3000人だった。昨年4月は92万3000人だったから、7月は4月より8%多かった。これを当てはめれば、今年7月は133万人訪れる計算になる。

・観光の消費は、ホテルや旅館、レストラン、お土産店など、経済の下流域に直接効果を発揮する。
百貨店の高額品消費も、外国人旅行者の貢献度が大きいという。

・日本における人口減少は、鉄道利用客数も長期的に減少させるとみられてきたが、東海道新幹線の乗車率なども上がっているという。ビジネス客が伸びているだけでなく、外国人旅行者の激増が貢献していることは明らかだ。

・中国からの旅行者は、4月90.3%増の19万600人、5月103.3%増の16万5800人と倍増している。
4月は過去最高を大幅に更新している。

・5月の訪日外客数で最も多かったのは台湾28万2000人で、月間訪日客数としては過去最高を記録した。2位は韓国19万5300人、3位中国16万5800人。

・毎年10%のペースで訪日外客数が増えていけば、2020年には2000万人になる計算で、今の傾向が続けば、前倒しで達成することになりそうだ。

・これから大切なのは、これといった観光資源がなくても、魅力的な観光地に磨き上げることだ。