訪日客の位置情報から昼と夜の滞在場所を分析、千葉県と奈良県での滞在が低い理由とは?
(やまとごころ 2019年6月25日)
https://www.yamatogokoro.jp/inboundnews/pickup/32758/

インバウンド客の自県の宿泊率の1位は沖縄県、2位は北海道だという。
ランキングの最下位は奈良県で22.5%。都道府県別訪問率によると10位だが、宿泊施設が少ないため、奈良県滞在者の宿泊率1位は大阪府で54.1%となっている。
成田空港や幕張メッセ、東京ディズニーリゾートを抱え、滞在数トップクラスの千葉県の宿泊率が47.9%だった。
昼間滞在型施設が多く、夜間はアクティビティが多い東京に宿泊客が流れているという。

【ポイント】
NTTアドは、GPSなどの位置分析によるマーケティングデータを元に、訪日外国人の昼間の訪問先と当日の宿泊先の統計をとり、当日の宿泊率などの分析を行った。
訪問率は高いながらも宿泊客が極端に少ない県も明らかになり、宿泊施設やナイトライフの不足など具体的な課題が見えてきた。

2018年9月にNTTアドが発表した「47都道府県基礎分析レポート」で、インバウンド客が滞在した際の自県における宿泊率の1位沖縄県、2位北海道だった。
3位以降も交通網のハブであり一大観光地の大都市圏が名を連ねるという予想通りの結果だった。

ランキングの下位をみると、成田空港や幕張メッセ、東京ディズニーリゾートを抱え、滞在数ではトップクラスの千葉県の宿泊率が47.9%だった。昼間滞在型の施設が多く、夕方までの出入国のゲートウェイに留まり、夜間のアクティビティが多い東京に宿泊客が流れていることが分かる。

47都道府県のうち最下位となったのが奈良県だ。
JNTOの「2017年訪日外国人の都道府県別訪問率」によると、奈良県は10位だが、自県宿泊率は22.5%と低かった。
奈良県滞在者の宿泊率1位は大阪府で54.1%、自県宿泊者の2倍以上が大阪府に宿泊している。
奈良県は宿泊施設の客室数が全国最下位で、大阪府の約10分の1の9,197室。大阪府が奈良県の客室不足の受け皿となっている。

NTTアドが自社とNTTドコモの訪日外国人動態情報を使った「47都道府県基礎分析レポート」
「Japan Travel Guide TM」サイト
http://www.japan-travelguide.jp/prefectures/index.html