韓国の小売業者の苦悩「中国人観光客はどこに行ってしまったのか」=中国
(Searchina 2019-04-03)
http://news.searchina.net/id/1677444?page=1

訪韓中国人観光客、かつて上位だったが、今は圏外だという。
キッカケは「THAADミサイル配備問題」だが、中国政府が打ち出した個人ブローカーに対する課税策が大きな影響を及ぼしているようだ。
「観光」をお金儲けの対象として見ているだけだと、このような現象に追い込まれることもある。
「観光」の語源と言われる「光を見る」は、隣国の繁栄を見に行き、文化を学ぶところにある。訪日される外国人の手本となる国だからこそ、繁栄に結びつくと考えなければならない。

【ポイント】
今年の旧正月に海外旅行をした中国人は約700万人で、訪問先はタイが最も多く、日本は2位だったが、以前は上位に入っていた韓国は圏外にまで転落した。
中国メディアの今日頭条は、中国人観光客の減少で韓国の小売業界が打撃を受けているとする記事を掲載した。

韓国経済がここまで発展したのは「中国人旅行客のおかげ」だと主張。
訪韓中国人の目的の1つはショッピングであり、中国人旅行客の韓国での消費額は1万元(16万5000円)から2万元(33万円)にも上るそうだ。

商店街の店主らは「中国人観光客はどこに行ってしまったのか」と影響の大きさを訴えている。
昨年8月頃から明らかに減少しており、商店街には中国人旅行者も散見されるものの、個人旅行者ばかりのため多くはなく、以前のような一群のツアー客は見当たらなくなったと伝えた。

韓国にとっては大きな打撃だが、記事は「韓国自身が招いたこと」と冷たく突き放している。韓国政府が「中国の感情を害した」ため、自分で自分の首を絞めているという。このうえ韓国がさらに中国を刺激するような真似をすれば、「これ以上の代価を払うことになるだろう」と記事は警告した。

「中国人の感情を害した」とは、THAADミサイル配備問題のことを指している。
これに反発した中国では反韓感情が高まり、中国政府も韓国ツアーを禁止するなどしたため、訪韓中国人が大幅に減少した。中国人観光客の旺盛な購買意欲を考えると、韓国経済に与える影響が大きいのは確かだ。

記事に対するコメントを見ると、中国の政策と国民感情とではギャップがある。「THAADのことなんてとっくに忘れたよ」「韓国は中国人あこがれの場所」「なぜそんなに韓国人を嫌うのか分からない」とのコメントが並ぶ。
中国は一時的に特定の国に対する反感が高まってもそれほど経たずに収まる傾向がある。いまだに訪韓中国人が回復しないのは、中国政府が打ち出した個人ブローカーに対する課税策も大きな影響を及ぼしていると推測され、転売目的で商品を買い付けに訪れていた中国人が減少したという要因もありそうだ。