自転車ツアー聖地へ、鍵は電動アシスト「初心者も気軽に」 京都・丹後半島「景観、しまなみに負けない魅力」
(京都新聞 2020年1月27日)
https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/140236

日本における「サイクルツーリズム」は道路の歩車分離など、道路のハード整備で課題も多いが、高低差が大きい日本では電動自転車の活用は重要だ。
インバウンドの場合、ファミリーでサイクリングを楽しむ方が多い。ファミリーの場合、子供用の電動自転車と大人用の電動自転車で動力の伝わり方が違い、一緒に走るのが難しいという。
その前に、電動自転車の利用料が下がらないと普及しにくいようだ。

【ポイント】
全国で「サイクルツーリズム」に注目が集まる中、京都府の丹後半島で昨秋、「京都オーシャンロード」と銘打った、電動アシスト自転車に特化したサイクリングツアーだ。
丹後半島は景観に変化があり、しまなみやビワイチに負けない魅力がある。

サイクルツーリズムは、健康志向や地域の魅力をじかに味わえる良さなどを背景に自治体が注力し急速に広まりつつある。
一般社団法人ルーツ・スポーツ・ジャパンの「サイクリスト国勢調査2018」によると、直近1年間で推計1500万人超が経験し、市場規模も年間約1256億円にのぼる。
国も自転車活用推進法を制定し、昨秋に瀬戸内海の島を結ぶしまなみ海道や琵琶湖を一周する「ビワイチ」などを「ナショナルサイクルルート」に認定するなど後押しする。

丹後半島では、京都府が昨年度からサイクルラックなどのハード整備を始め、観光事業者らと実行委員会を結成した。
昨秋の企画では、伊根の舟屋や夕日ケ浦、久美浜湾など8コースを電動アシスト自転車で巡るツアーを催した。狙いは初心者でも楽に移動できる点やエリアとして取り組んでいる地域がまだ少ない点という。
海岸沿いの風景や食を楽しめることもあり参加者からは好評だった。

電動アシスト自転車による観光はコスト面にも課題がある。1台当たりが高額で、充電ステーションなどのハード整備も必要となる。
伊豆半島では、メーカーと提携し、すでに50カ所を超える充電網を築いている。
京都府や実行委員会は2年後までに、電動アシスト自転車50台の稼働と、レンタルステーション10カ所の設置を目標に掲げる。
車や鉄道を補完する新たな観光の移動手段になるには民間の盛り上がりに加え、官民一体となった連携が求められる。