【データ】「ワーケーション」に関する調査 エクスペディア調べ
(観光経済新聞 2020年11月18日)
https://www.kankokeizai.com/【データ】「ワーケーション」に関する調査%E3%80%80エ/

【ポイント】
「ワーケーション」を「知っている」54%、「したことがある」16%。20代は「知っている」59%で、「したことがある」27%、「してみたい」も49%と高い数値となった。
「ワ―ケーションをしたい」理由は「リフレッシュできそうだから」が75%で最も高く、「したくない」理由は「仕事とプライベートの切り分けが難しそう」48%、「旅先でまで仕事をしたくないから」47%となった。
「ワーケーション」は一定数伸びそうだが、生活のし易さなど、長期で観察しないと動向は見えない。

【 内 要 】
エクスペディアは、2020年8月に全国の男女400人を対象に、コロナ時代に広がり始めている日本人の新しい旅行スタイルの1つである「ワーケーション」に関する意識調査を実施しました。
半数以上が「ワーケーション」を「知っている」と回答
「ワーケーション」 とは、「ワーク(仕事)」と「バケーション(休暇)」を組み合わせた造語で、休暇先で仕事をすることで効率よく休暇と仕事を両立する、新しい旅行スタイルです。また、「Go To トラベルキャンペーン」が開始して以降、週末のホテル予約がとりづらい傾向にありますが、「ワ―ケーション」であれば週末の混雑を避け、平日を使って旅行がより気軽にできるのもポイントです。
エクスペディアが実施した調査によると、「ワーケーション」という言葉のコンセプトを知っていると回答したのは全体の54%。政府が普及を目指す方針を示して話題になった影響*1からか、「知っている」と回答した人は半数以上という結果となり、年代別でも認知の割合に大きな差は見られませんでした。

20代の「ワーケーション」の経験は約30%!他の年代と比べて高い傾向に
意味を伝えたうえで「ワーケーション」をしたことがあるか聞いたところ、「ある」との回答はわずか16%という結果に。日本では言葉自体の認知度は向上しつつあるものの、実際には経験の無い方が多く、旅行スタイルとしてはまだ一般的ではないようです。しかし年代別でみると、20代では30%近い人が経験が「ある」と回答しました。調査では、若い人ほど、経験率が高い傾向にあり、若い年代から広まる可能性がありそうです。

「ワーケーション」への意欲が年代別で分かれる結果に!20代・30代は「したい」人が半数近くに
「ワーケーション」を実際にしてみたいかを聞いたところ、「したい」と回答したのは全体の39%でした。しかし年代別でみると、年代が高くなるにつれて「したい」という回答の割合が低くなる一方で、20代30代で「したい」と回答した割合は半数近くになりました。先に述べた経験有無の結果でも示されていた通り、若い年代のほうが新しい旅行スタイルへの関心が高いと考えられます。

「ワ―ケーションをしたい」と回答した人*2に理由を聞いたところ、「リフレッシュできそうだから」が75%で最も高く、次いで「少ない有休日数で旅先に長期滞在できるから」が58%、「ストレスが軽減できそうだから」が46%でした。「ワーケーション」は、自身がリフレッシュできる場所で仕事をしたり、長く仕事を休むことなく旅先での滞在期間を延長できます。「ワ―ケーション」に対して意欲的な人は、この新しい旅行スタイルを取り入れることで、プライベートも仕事も充実できると考える人が多いのではないでしょうか。

 一方、「したくない」と回答した人の理由*3では、「仕事とプライベートの切り分けが難しそう」が48%と最も高く、「旅先でまで仕事をしたくないから」が47%、「旅先で就業できる仕事内容ではないから」が37%でした。意欲的な人とは反対に、「ワ―ケーション」に対して消極的な人は、プライベートと仕事を組み合わせることに対して生産的ではないと感じているようです。

 「ワーケーション」で行ってみたい国内スポットランキング4は、1位が「高原リゾート」で66%、2位は「ビーチリゾート」の59%、3位が「温泉地」で58%となりました。また、政府が「ワ―ケーション」の場所として推奨している「国立公園」5は、4位で34%でした。「ワ―ケーション」をする場所としては、山や海など自然が広がり、リフレッシュできそうなリゾート地が人気のようです。