コロナ禍で旅行予約が「30日以上先」と「直前検討」に二極化、海外旅行の予約は大都市圏に流れる
(トラベルボイス 2020年9月29日)
https://www.travelvoice.jp/20200929-147086

【ポイント】
コロナ禍以降の旅行(ファミリー)の検索・予約は、フライトは「90日以上先」40%、前年より3ポイント増、宿泊は「0~30日先」が55%、24ポイント増となった。
コロナ前に高い頻度で旅行していた人ほど、コロナ禍でも旅行する傾向があり、富裕層ほど旅行に行く傾向が強い。海外旅行の予約完了していた人は、日本の近郊に宿泊先を切り替えた人が多いという。

【 概 要 】
旅行データ解析のADARAが「COVID-19による日本国内のオンライン旅行購買行動の変化」に関するレポートによると、旅行の検索・予約は「30日以上先」と「直前検討」に二分化した。
また、海外旅行を予約完了していた人が日本国内で近郊宿泊する「ステイケーション」に切り替えている傾向も明らかになった。

2020年と2019年と比較したところ、コロナ禍以降、ひとり旅のフライト検索・予約は「31日以上先から90日以上先」が55.5%で、前年より4ポイント増加。
宿泊は「0~30日先」の直前検索・予約が76.6%と前年に比べ12.4%増加している。
ファミリーも同様の傾向で、フライトは「90日以上先」が39.5%、宿泊は「0~30日先」が54.6%と、それぞれ前年に比べ3ポイント、24.2ポイント増加している。
フライトは早期、宿泊は直前に検討・予約する傾向がみてとれる。

コロナ禍前に高い頻度で旅行していた旅行者ほど、コロナ禍でも旅行する傾向がある。
コロナ禍発生前1年間に4回以上旅行した人は、2020年も27%が旅行に出かけている。特に、富裕層トラベラーがコロナ禍でも旅行に行く傾向が強い。

コロナ発生前の1年間(2019年3月~2020年2月)に海外旅行を予約完了していた人は、コロナ発生後に検索した国内旅行の目的地は、1位東京(26%)、2位那覇(17.4%)、3位大阪(10%)、4位札幌(7.9%)、5位福岡(5.7%)の順。
実際の予約は、東京(33.4%)、大阪(13.9%)で半数を占め、沖縄、九州、北海道へは約40%が検索したものの、予約完了は約30%に減少した。
沖縄県独自の緊急事態宣言が発令されたこともあるが、日本国内で近郊宿泊するステイケーションに切り替えた人が多いと分析している。