ラグビーW杯のインバウンド効果、訪日観戦者の消費は2.4倍、平均38.5万円で宿泊日数も長い傾向(トラベルボイス 2019年12月25日)https://www.travelvoice.jp/20191225-143479

ラグビーW杯を観戦した訪日外国人の消費動向によると、観戦者の旅行支出は1人平均38万5000円で、観戦していない人の15.9万円の2.4倍上回った。フランス(47.6万円)、豪州(40.8万円)、英国(38万6000円)。スポーツ観戦費(平均5.9万円)、宿泊費(平均13.2万円)、飲食費(平均9.2万円)と、観戦以外の消費も大きく、近郊観光も楽しんでいる。オリンピックでも同じような傾向が出てほしいものだ。

【ポイント】ラグビーW杯観戦有無別の訪日外国人旅行者の消費動向調査によると、観戦者の訪日旅行支出(試算)は1人1回平均38万5000円で、観戦していない人(15.9万円)の2.4倍と大きく上回った。フランス(47.6万円)、豪州(40.8万円)、英国(38万6000円)の順で、観戦しない人を大幅に上回った。支出項目は、スポーツ観戦費(平均5.9万円)、宿泊費(平均13.2万円)、飲食費(平均9.2万円)も観戦していない人より高額になる傾向が見られた。1人1泊当たりの支出でも、観戦なしの人に比べて上回り、1泊当たり9500円高い結果となった。

開催都市以外も訪日客が増加した。京都市はラグビーW杯の開催により、京都市内58軒の宿泊施設で欧州・豪州を中心に出場国の市場が拡大。9月と10月の延べ宿泊客数の伸び率は、ニュージーランド188.7%増、英国92.7%増となった。昨年と比較して「出場国の宿泊数が長かった」54.0%、「客室単価が高かった」50.0%、レストランやラウンジ、バーの利用率も高くなった。ラグビーW杯の訪日観戦客は、観戦だけでなく近郊観光も楽しんでいたことがうかがえる。

11月2日の決勝当日、会場周辺にいた訪日外国人のナビタイムジャパンによる動態分析によると、横浜国際競技場周辺でGPSによる位置情報が取得された外国人ユーザーの宿泊先は新宿や六本木、銀座周辺などが多く、朝9時ごろに会場へ移動を開始。入場ピークは試合開始約2時間前の16時頃だが、新横浜駅周辺のピークは14時~15時ごろで、試合開始の約4時間前には観客が集まり始めていることも明らかになった。

観光庁は2019年10月10日~11月5日まで、成田、羽田、中部、関西、福岡、那覇の空港で、訪日外国人旅行者に聞き取り調査で実施。サンプル数は4409人。京都市観光協会の調査は、市内58ホテルを対象に実施した。