「平成24年度観光の状況」及び「平成25年度観光施策」(観光白書)が発表された。ここにそのポイントをご紹介する。  
 
○    観光白書は、昭和39年より刊行され今回で第50号、今年が「ビジット・ジャパン・キャンペーン」が開始されてから10年である。
 
○    2012年の世界の観光客数は前年比役4%増の10億3500万人。初めて10億人を突破した。
世界の国際観光客数は、過去、一貫して増加傾向にあり、欧州が約半数。次いでアジア太平洋地域の約230万人となっている。
また伸び率は、アジア太平洋地域が世界全体の伸び率を大きく上回っている。
 
○    2011年の外国人旅行者受入数ランキングの上位10ヶ国の順位は変わらず、1位フランス7950万人、2位アメリカ6233万人、3位中国5758万人である。
アジアを見ると、1位中国5758万人、9位マレーシア2471万人、13位香港2232万人、15位タイ1923万人、20位マカオ1293万人、22位シンガポール1039万人、25位韓国980万人、33位インドネシア765万人、39位日本622万人(アジア10位)となる。
特に、2008年まで訪日外国人が訪韓外国人を上回っていたが、今や逆転されているのは、日本が本格的にインバウンドの受け入れ促進を進めなかったからだといえる。
 
○    2012年の国際観光支出は、1位中国1020億米ドル、2位ドイツ838億米ドル、3位アメリカ837億米ドルとなる。
 
○    2012年の国内宿泊観光旅行延べ人数は1億7876万人(前年比5.2%増)である。
 
○    2012年の日本人の海外旅行者数は1849万人(前年比8.8%増)と、過去最高となった。
 
○    2012年の訪日外国人数は837万人(前年比34.6%増)。過去最高の2010年の861万人に次ぐ過去2番目の結果となった。
1位 韓国204万人(23.3%増)、2位 台湾147万人(47.6%増)、3位 中国143万人(37.1%増)、4位 アメリカ72万人(26.8%増)、5位 香港48万人(32.0%増)、そして次の東南アジア諸国の伸びが凄い。6位 タイ26万人(79.9%増)、7位 マレーシア13万人(59.8%増)、8位 インドネシア10万人(63.9%増)
 
今でも、訪日外国人を受け入れたくないとの声を聞く。
これは、もはや鎖国同様の考え方である。グローバスかが進み、日本一国では経済も、エネルギーも、食料もままならない。世界は一つになろうとして動き始めている。そのようななかで“日本のファンを作る”チャンスである訪日外国人を受け入れないのは、将来世代に向けて負の遺産を残すことになる。
日本に来た外国人が“日本ファン”になるケースもよく聞く。
ユースホステルやゲストハウス、ホームスティを含め、受入態勢が進むことを願いたい。
 
https://www.mlit.go.jp/kankocho/news02_000183.html