平成30年(1月〜12月)の京都観光総合調査結果が発表されました。
(京都市観光MICEニュースレター 2019年7月3日)
https://www.city.kyoto.lg.jp/sankan/cmsfiles/contents/0000254/254268/gaiyo.pdf

京都市は2008年に観光客数を5000万人達成してから、観光客数を追うのではなく、宿泊者数や観光消費額を伸ばすとの方針を持って、観光客数は5,275万人と平成27年から約400万人減になり、観光消費額は1兆3,082億円(前年比16.1%増)、宿泊客数は1,582万人(同1.6%増)になったという。
繁忙月と閑散月の差も3.6倍から1.4倍まで縮小した。世界の観光地にふさわしい政策を実現されている。

【ポイント】
1「観光消費額」「宿泊客数」等が過去最高に!
観光消費額は1兆3,082億円(前年比16.1%増)と3年連続で1兆円を突破しました。
外国人宿泊客数が同27.6%増の450万人と大幅に増加したことにより、日本人を含めた宿泊客実人数が過去最高の1,582万人(同1.6%増)、宿泊客延べ人数も2,544万人(同4.1%増)を記録しました。

2 観光客数は過去最高であった平成27年から約400万人減の5,275万人に
平成30年の観光客数は3年連続減少となる5,275万人になりました。この数値は、過去最高であった平成27年(5,684万人)と比較すると、409万人(7.2%)少ないものです。
訪問地では、「清水・祗園」など、日本人観光客の訪問率が約50%の地域がある一方、「山科(2.5%)」「高雄(1.4%)」など、訪問率が低い地域もあります。
月別観光客数の繁閑差は、平成15年時点の最大3.6倍から1.4倍まで縮小し、繁忙月の観光客集中は20%緩和しました。

3 宿泊観光の推進〜満たされつつある施設数〜
宿泊施設は平成28年3月時点の約3万室から、平成31年3月現在、約4万6千室に増加し、施設数としては満たされつつあります。
観光客数に占める宿泊者数の割合、宿泊比率は、平成27年の23.9%から平成30年は30.0%に増加しました。
平均宿泊日数も、平成27年時点の1.49泊から1.61泊に増加しています。
京都に宿泊しない理由について、「宿泊施設を手配できなかったから」と回答した外国人客の割合が9.4%と平成27年時点(15.1%)から5.7ポイント減少しています。

4 9割以上の観光客が京都観光に満足
観光客の満足度(大変満足〜やや満足)は、日本人(90.3%)、外国人(97.6%)ともに90%を超えました。
外国人観光客の「街の清潔さ」「治安」に対する評価も更に向上しています。

5 トイレ、WiFi接続環境、キャッシュレス化などに満足!
外国人観光客の満足度調査では、「大変満足」と回答した割合がトイレ(H27:39.2% → H30:53.7%)、WiFi接続環境(H27:24.7% → H30:31.8%)など増加しました。
クレジットカードを利用した外国人客の割合も、平成28年の42.2%から49.5%と、着実に増加しています。

〇観光消費額 1兆3,082億円
〇外国人宿泊客数 450万人
〇宿泊客数 1,582万人
〇国際会議件数 349件