知床・京都の最新情報(馬場町長・釼菱さん)の定点観測
(観光のひろばZOOM 2021年5月11日)

【ホッシーのつぶやき】
 『観光のひろば』もオンライン開催になり、リアル開催のようにお会いできないのは寂しいですが、オーストラリア、知床、全国から参加していただけるのは嬉しい限りです
 コロナ禍の観光は、全国のほとんどで、昨年より厳しい数字となったようです。
 明るい話題では、知床でピーチアビエーションが、成田・関空〜女満別空港に就航するとの話。京都北部の6市の移住者が増加している話。若い移住者が「海の京都をEバイクの聖地にしよう」と動いているとの話題提供がありました。

【 内 容 】
知床の最新情報

(知床の斜里町の馬場 隆 町長)

 昨年(2020年)の斜里町の観光を振り返りますと、5月に谷を迎え、11月をピークに戻ってきたところで、12月、1月と下がっています。2019年と比較すると、ほとんどの月で前年割れを起こしています。
 4月につきましては、昨年は前年比マイナス15%程度でしたが、今年は前年(2020)比プラス77%という数字になったものの、前年との比較なので良い数字とは言えない状況です。また今年のGWは、ホテルでは前年比7割から8割程度の予約状況でした。

 GWの動きにつきましては、首都圏や札幌からはどうなるのか心配して見ていたところですが、2割から3割は、コロナ禍で動いてはいけない地域からのお客様もおられました。喜んで良いのか悪いのか悩ましいところではありますが、感染防止をシッカリするなかで乗り切りました。
 今年のGWは1日から5日まで雪が降って気温が低く、その結果、知床横断道路が閉鎖され、知床の遊覧船もほぼ運休となりました。せっかく来ていただいたお客様には、申し訳ない気持ちで一杯です。
 桜は、例年GWごろに満開を迎えるのですが、今年は1日にチラホラ咲きかけてきて、6日に気温が上がったので満開になり、今は気温が低い中で散り始めたという状況です。

 そのような中で今後に期待できる朗報としては、ピーチアビエーションさんが成田〜女満別空港の路線を2月10日から運行を始めました。間引き運転となりましたが今後に期待したいと思います。また、関空〜女満別空港の路線も7月1日から就航するとの発表がありました。
 今までLCCが飛ばない女満別空港でしたがLCCが就航することとなり、過去に関西から10万人くらいきていただいていたお客様に、また来ていただけるかなあと、大いに期待しているところです。

 今日(5/11)も最高気温3度、最低気温が0度という知床からの報告は以上になります。

京都の最新情報

(京都府観光連盟、海の京都の釼菱英明さん)

 京都府観光連盟で半分仕事をして、京都府の北部で「海の京都」の仕事を半分している釼菱です。
 京都市内のホテルは、緊急事態宣言が出る頃からGWのキャンセルが続出しました。日帰りは多いのですが、宿泊客は少なかったようです。また修学旅行も4月から6月の予約がほぼ消えた状況で、この春の需要を秋に入れ込むのは元々既に入っているのでほぼ不可能だろうという厳しい状況です。修学旅行の行き先も「近場を選ぶ」可能性も出てきており、従来の京都への修学旅行は変わっていきそうです。団体参拝やイベントもなく、宿泊施設は壊滅的と言っても言い過ぎではない状況です。明日から緊急事態宣言の延長になりますが、四条あたりもかなり人出は少なくなりそうです。

 京都北部の情報では、20年度の6市(福知山、舞鶴、綾部、宮津、京丹後、朝来)の移住者が過去最多(109家族206人)になったと北近畿経済新聞 (5月11日)の記事がありました。「コロナ禍で感染拡大を受けた都市部より、安全な地方を選ぶ人が増えた」と書かれています。

 GW(5/1〜5)は、天橋立の高速インターチェンジで車が4万7千台降りて、昨年の2.2倍でした。お客様は幼児や子供連れが中心で、財布の紐は硬かったようです。またGW前後に雨が降ったこともあり、天橋立を眺めるビューランドの人出が約5割だったので全体的には昨年の半分程度ではないかと思っています。

 最後にまた、私の舞鶴ついて2点ご紹介します。
 まず、「まちづくりファンドセミナー」を4/12に開催しました。複数の金融機関が絡んだこのようなセミナーは初めてで、民間で「まちづくり会社」を作ろうとの話をしておりあり、少し動きが出てきたと感じています。
 もう一つは、Eバイク(電動スポーツ自転車)ですが、4/16に私も舞鶴で約22kmを走ってきました。
舞鶴は起伏も大きいですが、Eバイクだと結構走れると実感できました。またGW中の予約は普段の1.8倍ほどに伸びたようですが、予約が増えるとEバイクをかき集める必要があり、また雨が降ってキャンセルになるようなこともありと、運営は大変なようです。しかし、Eバイクの認知度が上がってきているなあと感じることができました。
 「海の京都をEバイクの聖地にしよう」との動きは、着実に進んでいるのではないかと感じた次第です。