米国アドベンチャー観光の回復は早い? 来年には2019年レベルに戻る予測、「アクティビティ」「自然」「異文化体験」を求めて
(トラベルボイス 2020年8月10日)
https://www.travelvoice.jp/20200810-146816

アドベンチャーツーリズムとは、「アクティビティ」「自然」「異文化体験」の3要素のうち、2つ以上で構成される旅行のことだという。
アメリカのアドベンチャーツーリズム市場は、2021年には2019年レベルに回復するといい、観光の早い回復を予想している点が注目される。
当面の旅行需要は国内が中心となるのだろうが、人の気持ちのなかでは「旅に出かけたい」の気持ちも強いようだ。

【ポイント】
アドベンチャーツーリズムとは、「アクティビティ」「自然」「異文化体験」の3要素のうち、2つ以上で構成される旅行のこと。
欧米を中心に時間をかけて楽しむ旅行スタイルが浸透しており、富裕層が長期滞在をおこない、用具や装備にこだわることも多いため、経済波及効果が見込まれる。

アメリカのアドベンチャーツーリズム市場は、2021年には2019年レベルに回復するが、消費額は2019年比で7%ほど少なくなる見込み。
旅行市場全体の回復は2024年までかかるとするツーリズム・エコノミクスの予測よりもかなり早い回復になる。
この結果から、アドベンチャー旅行者が旅行需要回復に向けた起爆剤になるとの見解を示した。

アドベンチャーツーリズムの調査によると、「今後6ヶ月以内に旅行を計」54%が回答。そのうち70%が、10人以下の小グループで、自宅から100マイル以上(160キロ)の国内に車で旅行すると答えた。
旅行制限が解除されれば「すぐにも旅行を開始する」が25%で、その多くが本格的なアドベンチャーや文化体験を行いたいと回答した。
当分、旅行需要は国内旅行が中心となると見られているが、アドベンチャー旅行者に限ると、「今後6ヶ月以内に海外旅行をする意思がある」と37%が回答。「今後6ヶ月から12ヶ月」も53%にのぼった。

今後の旅行については、多くの旅行者がツアーオペレーターやツアーガイドは、安全ガイドラインを遵守する必要があるとの認識を示したほか、公衆衛生管理に対するスタッフの訓練、柔軟なキャンセルまたは返金ポリシーを求めているようだ。

サステナブルツーリズムについては、「気候変動を心配している」にも66%が回答。
ほぼ同数が、「自分たちが支払ったお金が気候変動対策に使われるのなら、協力したい」と答えた。

アドベンチャー・ツーリズム・トレード・アソシエーション(ATTA)は、同協会会員会社の顧客に対してコロナ禍での旅行について意識調査を行った。この調査は、全米42州の500人のアドベンチャー旅行者を対象に、今後12ヶ月の旅行意向を調べたもの。