舞鶴の「赤れんがパーク」 パークPFI事業で大変身!
  舞鶴市観光交流アドバイザー 釼菱英明さんの報告
(第49回 観光のひろばZOOM 2022年10月25日)

【ホッシーのつぶやき】
 釼菱さんは地域に関わりたいとの思いで、ふたたび舞鶴の観光交流アドバイザーになられました。「赤れんがパーク」一帯を、パークPFI方式による20年間という長期にわたり、指定管理を舞鶴創業の「ウッディハウス」が受託された事業にも関わられるようです。
 この賑わい創出事業は規模も大きく、数年先には大きな集客効果を産みそうなので楽しみです。

【 内 容 】
 私は京都府観光連盟を3月に退職し、7月から舞鶴にふたたび観光交流アドバイザーとして関わっております。
 10月11日からインバウンドが解禁され、嵐山も人が多くなったと報道されていましたが、舞鶴の「赤れんがパーク」でも、お土産の売り上げがコロナ前に戻っている状態でした。
 今日は、これから「赤れんがパーク」が、国の制度であるパークPFI事業を活用して、どのように変っていくのかについてご紹介させていただきます。

 私が舞鶴観光協会に関わったのは2012年で、「赤れんがパーク」がオープンした時でした。2012年に4号棟と5号棟がオープンし、1号棟の「赤れんが博物館」を含めて5つの建物でオープンしています。「パークというけど公園がどこにあるのだ」という話もよく聞きましたが、公園というより重要文化財を見るというような感じでした。

 2015年の京都府のデータですが、京都府では「舞鶴とれとれセンター」が年間約80万人で5位、「赤れんがパーク」が約40万人で14位でした。2018年には60万人超えまで伸びました。舞鶴市は観光客数300万人を目指しており、2012年に「赤れんがパーク」がオープン当時は、舞鶴市の観光客数は161万人、2017年には255万人と、もう少しで300万人という感じで伸びました。

舞鶴市は、舞鶴観光協会が22年3月に指定管理が終わるタイミングで、パークPFI方式を採用して、「赤れんがパーク」を民間委託する計画を持ち、舞鶴創業の「ウッディハウス」(年商約20億円)という、非常に頑張っているアパレル会社に決まりました。

 9月に「ウッディハウス」の志摩社長とお会いしたのですが、「舞鶴市民が楽しむ場所を作って元気に過ごしてほしい、そこに観光客が来て一緒に楽しんでほしい」というビジョンを持っておられ、3年間で、文庫山の上にある老人施設だった施設を大きく整備していきます。同時に、2022年4月から20年間の指定管理を受けておられます。

 舞鶴市は来年3月までに現状の建物を改築して、芝生広場の芝生を植え替えたり、2号棟と3号棟の間にオープンテラスを作ったりしてスタートしていますが、今後10年間で文化庁が管理している未開拓の3つの赤レンガ倉庫を整備したり、港に入っている会社を立ち退かせて、駐車場と赤レンガパークをつなぐなどの長期的な計画を持っておられて、20年後に約150万人の集客を目指しているので、舞鶴の観光入り込み客数300万人が達成すると思われます。
 また、今年は国交省の高付加価値事業で約6億円の補助金がついており、民間のお金を足して倍の予算で整備が進みます。私としては、ハードが整備できた後のソフトの部分でもう少し関わっていきたいと思っています。
 「赤れんがパーク」は、ウッディハウスにより来春には文庫山の上の整備が始まり、3年かけて大きく整備されます。レストランができ、ドッグラン施設を作るなど、かなり楽しめる施設になりますので、来春には「ウッディハウス」の志摩社長にいろんなところで講演してもらおうと思っています。