「アジアの玄関口」関空、おひざ元に台湾人観光客呼び込め…泉州9市4町が誘致ツアー敢行、相次ぐ“辛口”注文・批判に困惑も
(産經新聞 9月13日)
http://www.sankei.com/west/news/140913/wst1409130005-n1.html

関空のお膝元の泉州地域でトランジット時間を活用したツアーの需要はあると思っている。
泉州9市4町でつくる「泉州観光プロモーション推進協議会」(平成24年9月発足)がファムトリップを仕掛けるところまで醸成してきたのだと思う反面、泉州だけで3日間観光してもらおうとするのには無理がある。
トランジット時間を狙うか、関西の広域観光に踏み出さなければならないのだろう。

【ポイント】
・関空の地元、大阪・泉州地域の自治体担当者たちが協力して、台湾の旅行会社をターゲットにした初の誘致ツアーを実施した。
・昨年1年間に台湾から約51万人が関空を利用して来日。24年の約30万人から1・7倍に急増している。

・初日は、関空内にある泉州PRブースで泉州の全体像を紹介。その後、岸和田市の岸和田だんじり会館や岸和田城、堺市の「大仙公園」の日本庭園などを案内した。
 2日目、Aコースは旧綿布工場を利用した「煉瓦館」(熊取町)のあい染め体験などを設定。Bコースは「織編館」(泉大津市)の機織り体験など“体験型”を重視した。
 3日目は「浪花酒造」(阪南市)や「みさき公園」(岬町)、「りんくうプレミアムアウトレット」(泉佐野市)などを巡回。
 3日間とも、人気洋菓子店やそば店、ステーキハウス店などの“グルメ”を訪問先に組みこんだ。

・「泉州らしい体験と、観光スポットとのバランスがいい」と好意的な感想を述べる一方、“辛口”の意見も相次いだ。
 観光スポットは悪くない。でも、付近に大型観光バスが利用できるレストランはあるの?値段は?
 各観光スポットの現場もそうだが、インターネット上でも中国語の情報が非常に少ない。
 温泉は知名度よりも、宿泊施設と食事がよく、手ごろな値段かどうかが重要。
 大浴場に抵抗感のある人もいる。温泉付きの個室が少ない。
 ベジタリアンに対応できるレストランマップ。
 各公共交通機関の外国語対応準備。
 「体験漁業」や「クルージング」などの提案も、台湾人は海になじみがなく、安全面が保証されないとツアーに組みにくい。
 1スポットは1時間半以内が望ましい。
 首都圏や北海道、京阪神といった人気旅行先にはない魅力的な場所を、いかに効率よく訪問できるかか鍵と指摘。

・泉州の観光地を格安で周遊できる「泉州1日周遊券」を提案すれば、800円前後の完全フリーパスで、出発前に台湾で旅行社を通じて購入できれるのが望ましいとの注文も付いた。