2019年の旅行トレンドは? タビナカで「ひとり旅」参加者が増加、「ポップカルチャー」なども、-Klook(クルック)予測
(トラベルボイス 2019年1月8日)
https://www.travelvoice.jp/20190108-124087

タビナカ体験市場は2020年までに1830億ドル(約20兆1300億円)に達するとの予測もあるという。
Klook社の2018年の「一人旅」の旅行者が3%から38%に増加しており、オーストラリアやニュージーランド、香港、英国でも10%増加。旅行者の63%が「飛行機や宿泊施設を予約する前にアクティビティを計画」している。
アクティビティを主軸とする旅行が増加する一方、旅行先に到着してから全体の旅行プランを考える傾向が顕著になると予測。
2018年の夏、米国映画「クレイジー・リッチ!」が世界を席巻し、シンガポールや東南アジアを人気スポットにしたという。

【ポイント】
香港を拠点に現地アクティビティ予約サービスを展開するKlookが「2019年の6つの旅行トレンド」を発表した。
現地ツアー&アクティビティといった「タビナカ体験」市場が今後も世界規模で旅行業界をけん引すると分析した。
タビナカ体験市場は2020年までに1830億ドル(約20兆1300億円)に達するとも予測(フォーカスライト調べ)もある。

  1. 一人旅
    2019年にもっともホットな話題のひとつが「一人旅」だ。
    2018年、Klookでは一人旅の旅行者数が3%から38%に増加していた。オーストラリアやニュージーランド、香港、中国本土、英国のすべてで、一人旅の旅行者数が10%増加。特に中国では、ミレニアル世代の60%近くが2018年に個人で海外旅行を計画。
  2. タビナカでのアクティビティ
    旅行者の63%が「飛行機や宿泊施設の予約前に、旅行先のアクティビティへの参加を計画していた」と回答。
    さらに54%は、季節ごとのアクティビティ(例:紅葉狩り)や一回限りのイベント(コンサートやスポーツ大会)に訪れる旅行を計画。
  3. ポップカルチャーの影響
    2018年の夏、米国映画「クレイジー・リッチ!(原題:Crazy Rich Asians)」が世界を席巻し、シンガポールや東南アジアを絶対訪れるべき人気スポットに返り咲かせた。
    映画公開後、シンガポールでのアクティビティの紹介ページ閲覧数は10%増加。
    Klookのサービスでも「クレイジー・リッチ!」ツアーと「ゲーム・オブ・スローンズ」ツアーを投入、世界中の旅行者から注目を集めた。
    2019年は、「名探偵ピカチュウ」体験を投入したいと考えており、その可能性を模索している。
  4. 逃すことへの不安(Fear of Missing Out:FOMO[フォーモ])効果
    旅行者はソーシャルメディアを通して自分たちの旅行体験を共有し続けており、仲間から「旅行熱」をもらったり、自分だけが取り残されているという不安感(FOMO)を覚えたりする。
    ソーシャルメディアでは短いライブ・ストリーミング動画がトレンドになっているが、この傾向も旅行への関心を刺激し続けると予測。
  5. モバイル予約
    ミレニアル世代の利用者の70%は、モバイル端末でアクティビティを予約している。
    Google Consumer Insightsによると、韓国と日本のスマホ利用者の半数以上が、自分のモバイル端末上で旅行の下調べや予約、計画をおこなっている。
  6. その場で即、冒険開始
    アクティビティを主軸とする旅行が増加する一方、旅行先に到着してから全体の旅行プランを考える。
    タビナカでのびのび過ごせるよう、旅行に柔軟性を求めており、天気やその日の気分まで配慮したプランを練る。

この調査は、Klookが2018年1月から12月までを対象に実施したもの。調査対象国・地域は、香港、インド、インドネシア、マレーシア、フィリピン、シンガポール、韓国、台湾、タイ、英国、米国、ベトナム。対象者は過去1年間に海外旅行経験を持つ2400名。