民泊エアビー、「タビナカ体験」予約を一時停止、「今後、数か月でさらなる情報を公開」と声明
(トラベルボイス 2023年4月19日)
https://www.travelvoice.jp/20230419-153345

【ホッシーのつぶやき】
Airbnbがタビナカ体験予約を一時停止するようだ。体験をより良いものにしていくといい、数ヶ月で再開するようだが、エクスペディアが体験予約「ゲットヨアガイド」と提携したように、Airbnbも現地体験のB2Bアプローチを強めるのかもしれないという。
タビナカ体験市場は間違いなく拡大するので期待して展開を見たい。

【 内 容 】
エアビーアンドビー(Airbnb)は、同社サイトで展開してきたタビナカでの「体験」予約の提供を一時停止することを明らかにした。パンデミックのなか「体験」の提供を休止していたが、昨年、2022年9月に再開していた。

同社は、「パンデミックを経て旅行が回復し、ゲストが再び体験に関心を向けるなか、Airbnbの体験を通じてつながるユニークな機会はこれまで以上に大切なものになっている。Airbnbでの体験を含むコアサービスをより良いものにしていく一環として、すべての新しい体験の申請受理を一時的に停止する。Airbnbは、体験の未来に今後も期待しており、今後、数か月でさらなる情報を公開する予定だ」という声明を出している。

同社のブライアン・チェスキーCEOは、1年前には「『体験』には、非常に大きな可能性がある。今後数年のうちに大きな投資分野になるだろう。今年からその製品を強化する。『体験』に関する新しいサービスが披露できるだろう」と述べていた。

海外メディアが報じた識者の見解
米国の観光産業ニュース大手「フォーカスワイヤ」は、現地体験のeコマース・スタートアップ「Holbob」のソリューション担当副社長ステファン・ジョイス氏の話として、今回の一時停止の措置の理由を「Airbnbが第3者のシステムに接続できず、体験を提供するホストにはAirbnbのエコシステムだけを使用すること求めているためだ」と伝えている。

さらに、ジョイス氏は「今回の一時停止が、接続の次の段階に進むためものとしても、驚かない」とも話している。

また、米観光産業ニュース「スキフト」は、体験予約Viator(ビアター)で中東アフリカ地域ディレクターを務め、現在はGo Ciiy広報のバイディ・リー氏のコメントを報じている。リー氏は、「今回のAirbnbの決定は予想外というわけではない。現地体験でもデジタル化は進んでいるが、この業界は依然として非常に細分化されている」と話したうえで、シェアリングエコノミーのビジネスを拡大させていくためには「より迅速な運営ができるように、コアビジネスに集中する必要があるのではないか」との見解を示した。

調査会社バーンスタインのアナリストであるリチャード・クラーク氏は、Viatorが欧州大手旅行会社TUIの体験予約「TUI Musement」と、エクスペディアが体験予約「Get Your Guide(ゲットヨアガイド)」と提携したように、Airbnbが現地体験市場でB2Bのアプローチを強める可能性があると指摘。今回の一時停止は、そのための準備見ることもできるとしている。

Airbnbは、チケット予約プラットフォームTiqets(チケッツ)の株式を取得しているが、同社のビジネスとは統合されていない。