【データ】Withコロナ社会における不満意識調査 「旅行・観光に行けない」不満が20.3%
(観光経済新聞 2020年9月11日)
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【ポイント】
Withコロナ社会における不満意識は、5月と比較して大きな変化は見られず、不満のTOP5は、レジャー、リフレッシュ、人との繋がり、衛生管理、ショッピングの順だという。
特に「旅行に行けない」は、5月から約2倍の20%、「感染対策が煩わしい」は約3倍の16%に増加。
人と直接会う機会も増えた中、衛生エチケットのボーダーラインは人によって違い「衛生エチケット意識格差にやきもき Fu-manさん」や、ご近所コミュニティを確立できていない層で孤立化している「ワンマイル友達不足で、“愁末”恐れ Fu-manさん」には、なるほどと思える。

【 概 要 】
電通デジタルの「Withコロナ社会における不満意識調査」の結果、20.3%が「旅行・観光に行けない」ことを挙げた。

■生活者の不満意識について、前回5月と今回8月調査の比較
コロナ禍の現暮らしに不満を抱く生活者は97.2%と、前回の98.8%に対し大きな変化は見られなかったものの、不満レベルは徐々に緩和傾向にある。

各カテゴリー別の不満意識を見てみると、前回調査時に比べいずれのカテゴリーにおいても不満意識は軒並みスコアダウンしており、不満が徐々に緩和されつつある。
不満上位TOP5に入るカテゴリーは前回と同様の傾向となり、スコアが高い順にレジャー、リフレッシュ、人との繋がり、衛生管理、ショッピングがランクインした。

自由記述においても、“レジャー/趣味”“人との繋がり希薄・孤立化”“衛生”の項目に対する不満が多く、特に、“旅行に行けない”は、前回調査時に比べ約2倍に、“感染対策が煩わしい”は約3倍に増加した。

コロナ禍における新ライフスタイルも多様化する中、不満レベルの高低差は、何気ないライフスタイルの違いが影響することが分かった。コロナ禍においてもウェルビーイングな暮らしを意識的に実践することが重要です。
“配偶者とカレンダーを共有している”人は不満レベルが低い結果となり、在宅勤務における、家事の負荷に対する不満が大きい中、家族間でスケジュールをオープンにし、チームプレーすることが不満緩和に役立ちそうです。

■今回の調査結果を受けて
Withコロナ社会で定着傾向にある5大不満テーマ(レジャー、リフレッシュ、人との繋がり、衛生管理、ショッピング)を中心に、ラボとして注目したい6タイプの”新Fu-man”さんを抽出しました。

最も多いのは「衛生エチケット意識格差にやきもき Fu-manさん」
通学・通勤が再開し、人と直接会う機会も増えた中、良しとする衛生エチケットのボーダーラインは人によって違います。社会生活における平均的な衛生マナー行動に共通認識が持たれていない現状においては、”なぜ、ここで除菌しないの?”とイライラしたり、”こんなところまで気にすると、友達に嫌がられないか?”と不安に思ったり、やきもきする心情が渦巻いているようです。
続いて多いのは、「ワンマイル友達不足で、“愁末”恐れ Fu-manさん」
“人との付き合い/繋がり”に不満が蓄積するWithコロナ社会において、徒歩圏内(ご近所)での人間関係の構築が、メンタルヘルスの観点でも重要度を増します。そんな中、ご近所コミュニティを確立できていない層(とりわけ単身若年世代)は、孤立化に怯えているようです。

<調査結果の考察まとめ>
不満の総量は5月調査時と横ばい推移であるものの、不満度合いが徐々に緩和されている。
Withコロナにおいて定着傾向にある5大不満テーマ(レジャー、リフレッシュ、人との繋がり、衛生管理、ショッピング)を見出すことができた。
今回着目した6タイプのFu-manさんは、Withコロナ期という一過性的のFu-manさんタイプも存在すれば、デジタルトランスフォーメーションが加速したニューノーマルに引き継がれ定着するFu-manさんも存在すると考えている。

調査時期:2020年8月1日~8月2日
調査対象者:全国の18歳~69歳(調査時)の男女
算出用サンプル数:500サンプル