パリ五輪を前に相次ぐ観光施設の値上げ、エッフェル塔やルーブル美術館、地下鉄は今夏ピークには約2倍に
(トラベルボイス 2024年5月30日)
https://www.travelvoice.jp/20240530-155708

【ホッシーのつぶやき】
エッフェル塔は、パンデミック中の観光客減少で1億ユーロ(約170億円)の損失を補うため入場料を約20%値上げ、ルーブル美術館は、入場料を5ユーロ引き上げ22ユーロ(約3700円)に、パリ地下鉄の7月から9月のピーク時は2倍になるという。
オリンピックの便乗値上げではないが、フランス観光が大幅に値上げになる。この値上げが観光客にどのような影響が出るのか壮大な実験場になる。

【 内 容 】

フランス・パリの観光名所エッフェル塔の入場料が約20%値上げされる。地元紙がオリンピック開幕前の2024年6月17日から実施される予定だと報じた。

大人の場合、エッフェル塔の頂上までのエレベーターの料金は、これまでの29.40ユーロ(約5000円)から35.30ユーロ(約6000円)に引き上げ。エッフェル塔の2階まで階段で登る場合も、10ユーロ(約1700円)から14.20ユーロ(約2400円)に値上げされる。この金額はオリンピック後も継続される予定だ。

エッフェル塔の運営会社は、パンデミック中の多額の損失と、135年の歴史を持つこの建物の維持費の増加が必要としている。

パンデミック中の観光客の減少で、エッフェル塔は1億ユーロ(約170億円)を超える損失を出したが、パリ市はそれを部分的にしか補填しなかった。

2023年のエッフェル塔の入場者数は約630万人で、すでに2019年を超えている。

地下鉄やルーブル美術館も
オリンピックを前に値上げされるのはエッフェル塔だけではない。ルーブル美術館は昨年12月、2021年と2022年のエネルギーコストが90%上昇したことを理由に、入場料を5ユーロ(約850円)引き上げ、22ユーロ(約3700円)にすると発表した。

2023年にルーブル美術館には約900万人が来館。入場料が値上げされると、入場料が免除される約40%の来館者を除くと、今年の収入は約1億1500万ユーロ(約196億円)になる見込みだという。

また、パリ地下鉄のチケットは、7月から9月のピーク時には、ほぼ2倍になる。運営会社は、従業員からの圧力を受け、オリンピック期間中の勤務にボーナスを払うことを約束した。

※ユーロ円換算は1ユーロ170円でトラベルボイスが算出。
※本記事は、ロイター通信との正規契約に基づいて、トラベルボイス編集部が翻訳・編集しました。