「単なるパレードではない」飲食提供の京都・祇園祭観覧席に八坂神社宮司が苦言
(産経新聞 2024年6月14日)
https://www.sankei.com/article/20240614-4OKLRMI27BIWVGEHGFHMCLNBOA/

【ホッシーのつぶやき】
祇園祭の山鉾巡行で、酒類を含む飲食提供の「プレミアム観覧席」(15万~20万円、60席)を京都市観光協会が販売した。八坂神社の野村宮司が「祇園祭は疫病退散を祈り始まった八坂神社の祭礼」と問題視し、協会理事を辞任する意向だという。
古都税の再来のような議論だ。「祭りは神事」であり「観光の重要な要素」だ。祭りの継続にはボランティアに頼る限界が来ており、アルバイトも活用している。警備費の負担も大きい。野村宮司の気持ちも理解できるが、祇園祭の継続のためにも十分な議論が重ねられることを願いたい。

【 内 容 】
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京都・祇園祭のハイライトとなる前祭(さきまつり)の山鉾(やまほこ)巡行(7月17日)で、京都市観光協会が酒類を含む飲食を提供する有料「プレミアム観覧席」を販売したことを八坂神社(京都市東山区)の野村明義宮司(65)が問題視し、協会理事を示していたことが分かった。祇園祭は疫病退散を祈り始まった同神社の祭礼として知られる。

同協会は昨年に引き続き、前祭の山鉾巡行でのインバウンド(訪日外国人観光客)の集客をねらい、山鉾が90度方向転換する「辻回し」を間近で見られる交差点に、1席15万~20万円のプレミアム観覧席60席を販売。酒類を含む飲食物を提供するとしていた。

昨年、野村宮司は産経新聞の取材に「(祭りを)やっている方からしたら、そこで飲み食いするのは失礼だ。単なるパレードではないので、やり方を考えたほうがいい」と苦言を呈していた。八坂神社によると、宮司の考えは今年も変わっておらず、協会理事を辞任する意向だという。

同協会の担当者は「サービス内容は柔軟に対応したい。まずは野村宮司の真意を確認したい」と話している。(田中幸美)