観光分野への投資額が復活基調、2023年は9550億ドル、アジアが高成長率に、世界旅行ツーリズム協議会が予測
(トラベルボイス 2023年8月28日)
https://www.travelvoice.jp/20230828-154094

【ホッシーのつぶやき】
世界の観光分野への投資が2022年は2019年比で23%減で、2023年の投資額が前年比11.5%増の9550億ドル(約138兆円)。2025年までにパンデミック前の水準に戻り、2033年まで世界全体で年平均6.1%増加すると予想している。
パンデミックが終了し、世界の観光は上昇局面に入るとの予想は多いが、旅行者ばかりが増え満足度が下がる現象が出始めているので要注意だ。

【 内 容 】
世界旅行ツーリズム協議会(WTTC)は、世界の旅行・観光分野への投資額は、コロナ禍の2020年は前年比24%減、2021年は同8%減となったものの、2022年には同11.1%増の8560億ドル(約124兆円)に達した推計を公開した。2019年比では22.5%減ながらも、着実に投資が復活していることを示す結果となった。

アジア太平洋およびアフリカでの投資額は、2000年比で161%増となったものの、欧州および中東で大きな増加は見られなかった。国別のトップは米国で2130億ドル(約31兆円)。中国の1460億ドル(約21兆円)、サウジアラビアの420億ドル(約6.1兆円)が続いた。

WTTCは、2023年の投資額について、前年比11.5%増の9550億ドル(約138兆円)になると予想。2025年までにはパンデミック前の水準に戻ると見込んでいる。その後、2033年までに世界全体で年平均6.1%で増加していくと予想。特にアジア太平洋とカリブ海で成長率は高くなると予測している。

一方で、世界的な金利の上昇を課題として認識。インフレ上昇を抑制するために金利が上がると、借入金や商品の仕入れコストが増加するため、将来への投資リスクが高まる可能性があるとしている。

そのため、WTTCでは、継続的な投資を呼び込むためには、官民が協力してイノベーションを起こしていくことが求められると指摘している。

※ドル円換算は1ドル145円でトラベルボイス編集部が算出