2024年3月国内景気、インバウンド消費や旅行・観光産業が好材料で3カ月ぶり改善。今後も緩やかに上昇と予測
(やまとごころ 2024年4月8日)
https://yamatogokoro.jp/inboundnews/pickup/53201/

【ホッシーのつぶやき】
3カ月ぶりに国内景気が改善し、景気DIの全国平均は前月比0.5ポイント増の44.4という。インバウンド需要や観光産業の好調が国内景気を改善しているのは嬉しい限りだ。
これまで「観光」を遊びや娯楽としてしか捉えられてこなかったので、これからは「産業」としての「観光」への転換が進むのを願いたい。

景気動向指数DI:景気が「上向き」か「下向き」かの方向性の指標で、内閣府から毎月発表される。

【 内 容 】
株式会社データバンクの調査結果から、インバウンド需要や観光産業の好調が後押しし、3カ月ぶりに国内景気が改善したことが分かった。
全国2万6935社を対象に2024年3月の国内景気動向を調査、集計したもので、景気DIとしては前月比0.5ポイント増の44.4と、上昇傾向にあることがわかった。金融政策の正常化が始まったことで金利の動きが注目されるなか、減税や賃上げ、ボーナスの増加などによる個人消費が持ち直しに貢献し、今後景気が緩やかに上向くことが予想される。

業界別でみると、「サービス」業界が前月比0.6ポイント増の51.0をマークした。「旅館・ホテル」といった個人消費関連の業種がインバウンド需要で大きく伸び、春休みを迎えたこともあり前月比5.3ポイントで2カ月連続の改善をみせた。「飲食店」なども送別会などの宴席需要から3.3ポイント増と上向いている。「不動産」も1.0ポイント増で3カ月連続の改善。「卸売」0.5ポイント増、「製造」も0.4ポイント増となった。一方、「小売」は0.2ポイント減で、2カ月連続で悪化した。

地域別にみると、全国10地域のうち9地域が改善した。旅行や観光産業が順調な「南関東」(0.6ポイント増)や、地域割などで観光土産の購入が増えた「東北」(0.5ポイント増)の他、高水準を保つ九州などの地域に景況感がある。「北陸」は2カ月連続で改善し、前月比1.6ポイント増と伸びた。北陸新幹線の延伸や自動車メーカーの工場再開、能登半島地震の災害復旧工事などがプラスに働いたとみている。

今後は、人手不足や2024年問題、為替レート、海外経済などがマイナスに導く懸念もあるので、それらの動向に注視していくことが必要だ。