大阪万博の経済効果、最新版では来場者の消費支出8913億円と推計、最多は交通費、宿泊増加の試算も
(トラベルボイス 2024年1月29日)
https://www.travelvoice.jp/20240129-155014

【ホッシーのつぶやき】
大阪・関西万博の来場者は、関西広域から1560万人、関西以外から910万人、海外から350万人、合計2820万人(1日当たり15.4万人)、1人当たりの消費は、国内日帰り客2万4256円、国内宿泊客3万4538円、海外客1万8911円。総支出額は、国内日帰り客3784億円、国内宿泊客3143億円、海外客1986億円と推計されている。
来場者数も消費額も推計なのだが、万博を実施する限りは、将来の日本に資する、日本が良い国だと思っていただける取り組みにしなければならない。

【 内 容 】

アジア太平洋研究所はこのほど、万博関連事業費などの最新データを踏まえた大阪・関西万博の経済波及効果の試算を明らかにした。最終需要は、万博関連事業費が前回試算比23.4%増の7275億円、来場者による消費支出が基準ケースで同比13.3%増の8913億円と推計した。

1人1泊ベースの消費単価は、国内日帰り客が2万4256円、国内宿泊客が3万4538円、海外客が1万8911円と推計。

そのうえで、想定来場者数を、日本国際博覧会協会(2020)に従い、広域関西エリアから約1560万人、関西以外の国内地域から約910万人、海外から約350万人の合計約2820万人(1日当たりの平均来場者数15.4万人)として、消費支出を算出した。

基準ケースの消費支出8913億円のうち、交通費が2240億円、宿泊費が1735億円、飲食費が1619億円、買物代が1867億円、娯楽サービスが1450億円。総支出のうち、国内日帰り客が3784億円、国内宿泊客が3143億円、海外客が1986億円と推計した。

宿泊数の増加、日帰り客の増加の場合
さらに、「基準ケース」に加えて、宿泊者数の泊数が増加する「拡張万博ケース1」、これに加えて日帰り客が増加する「拡張万博ケース2」で試算。拡張万博ケース1と2では、国内宿泊客の泊数は1泊から2泊に、海外客は3泊から5泊に増えることを想定し、拡張万博ケース2では日帰り客の交通費・飲食費・娯楽サービス費が20%増えると試算した。

拡張万博ケース1(宿泊)では、総支出を1兆1654億円と推計。内訳は、交通費が2754億円、宿泊費が3243億円、飲食費が2096億円、買物代が1867億円、娯楽サービスが1693億円。基準ケースと比較して、国内宿泊客が5031億円、海外客は2839億円に増加すると見積もった。

拡張万博ケース2(日帰り)では、総支出を1兆2411億円と推計。内訳は、交通費が2997億円、宿泊費が3243億円、飲食費が2229億円、買物代が2056億円、娯楽サービスが1886億円。国内日帰り客の支出は、拡張万博ケース1の3784億円から4541億円に増加するとみている。

こうした内容を踏まえたうえで、アジア太平洋研究所は、「試算結果を実現するためには供給制約の緩和は必須。そのためにDXの活用が重要となり、それが日本の潜在成長率を高めることになる。加えて万博が海外の旅行者に興味を持ってもらうためには、万博と絡めた旅行コンテンツの磨き上げが重要となる」などと指摘している。