【調査データ】訪日外国人のクレジットカード消費動向分析レポート 三井住友カード調べ
(観光経済新聞 2024年1月21日)
https://www.kankokeizai.com/【調査データ】訪日外国人のクレジットカード消/

【ホッシーのつぶやき】
三井住友カードの「訪日外国人のクレジットカード消費動向」によると、東北・中国・四国などはコロナ禍前を上回ったが、近畿・中部・北海道などに遅れがあり、都市部に比べ地方部の決済額が伸長していると言います。
訪日中国人の決済額、2019年は6割を占めましたが2023年は2割に縮小、アメリカや台湾等が2倍となっているようです。
2024年は中国人の訪日旅行も回復するので、今年の動向に注目したいと思います。

【 内 容 】
三井住友カードは1月19日、訪日外国人のクレジットカード消費動向分析レポートを発表した。

2022年10月に入国者や帰国者に対する水際対策が緩和され、2023年5月には新型コロナウイルスの感染症法上の位置づけが5類へ移行されたほか、円安による追い風や、8月の中国政府による日本への団体旅行解禁といったイベントもあり、訪日外国人によるクレジットカードの決済金額は大きく伸長しました。

三井住友カードが保有するキャッシュレスデータをもとに、日本における訪日外国人のクレジットカード消費動向を「いつ・どこで」のように、業種や地域別などの切り口で俯瞰的かつ正確に捉えることが可能です。こうした訪日外国人のクレジットカード消費動向データを活用し、水際対策緩和後の訪日外国人の消費動向を調査しました。本レポートが、今後の政策立案や事業策定の一助になれば幸いです。

<本レポートに関するご留意事項>
・三井住友カードが保有するクレジットカードのデータを個人および利用店舗が特定されないよう個人情報保護法および関連法を順守し、三井住友カードにて適切な加工・統計化処理を実施したデータにて分析をおこなっています。
・分析には、2023年11月末までの決済データを使用しております。
・加盟店の業種区分は三井住友カードにて分類した32区分となります。
・三井住友カードのデータのみを分析したものであるため、実態の傾向とは異なる可能性がございます。
・資料上の考察は三井住友カードの独自の想定見解であり、確定事項ではございません。

調査結果サマリー
(1)決済額月次推移
訪日外国人による決済額は、2022年10月の水際対策緩和後に急回復し、2023年の後半にコロナ禍前の2019年の水準に回復しました。2023年は新型コロナウイルスの5類移行や円安による追い風、さらに8月に中国政府による日本への団体旅行解禁といったイベントもあり、引き続き決済金額が伸長しています。

(2)決済地域別
2023年の決済額をコロナ禍前の2019年と比較すると伸長率に差が見られます。東北・中国・四国などではコロナ禍前の水準を上回っている一方、近畿・中部・北海道などの回復に遅れがみられます。県別にみると、都市部に比べ、地方部において決済額の伸長が顕著となりました。

コロナ禍前と比較すると、中国人観光客による決済額の構成比は全国的に縮小しています。地域別にみると、コロナ禍前の東北地方における構成比は他地域より低く、近畿地方は比較的高い水準となっています。東北地方の2023年1-11月における決済額は、2019年同期比で55%増とコロナ禍前の水準を大きく上回っていますが、中国人観光客の決済額の構成比は、各地域の回復率に影響を与える要因の一つと考えられます。

(3)国別の決済額構成比
コロナ禍前の2019年には決済額全体の6割程度を中国人観光客が占めていましたが、2023年は2割程度の水準に縮小しました。中国人観光客以外に着目すると、各国コロナ禍前と比較して構成比は伸長傾向にあります。決済額が上位の国を見ると、アメリカや台湾をはじめ、各国の構成比が2倍前後の水準となりました。

(4)決済額上位国の金額推移
決済額の上位5か国の金額指数推移をみると、中国人観光客以外は各国とも2019年の水準を超えており、2023年後半も引き続き右肩上がりの傾向となっています。中国人観光客による決済額は緩やかに回復しているものの、2023年11月時点においてコロナ禍前の3割強の水準となっており、今後の回復が期待されます。

(5)決済業種別
2019年と比較すると、百貨店や家電量販店などの業種で決済金額が減少しています。一方、ホテル・旅館や飲食店・レストランといった観光で利用される業種の決済額が伸長しています。コロナ禍前に注目を集めていた「爆買い」などのキーワードに代表されるモノ消費から、コト消費へと訪日外国人の需要がシフトしてきているとみられます。

展望と示唆
今後も訪日外国人による消費は成長が継続するとみられます。中国人観光客以外の決済額が直近でも右肩上がりの推移をしていることに加え、中国人観光客についてもコロナ禍前の水準を鑑みると、回復の余地が大きいと考えられます。

また、国別の決済額構成比をコロナ禍前後で比較すると、中国人観光客に大きく依存した構成から多様化しており、業種別の傾向をみても、モノの消費からコト消費へのシフトが見られます。今後の訪日外国人需要の取り込みには、国籍の多様化や、観光をはじめとした体験型の消費への対応を重視した施策などが重要性を増すとみられます。