2023年度の訪日客の滞在事情、東北が長期滞在の割合TOPに
(MATCHA週刊インバウンドニュース 2024年3月11日)

【ホッシーのつぶやき】
2023年度の訪日客滞在日数で、東北での長期滞在(そのエリアに2週間以上の滞在)が15.7%と、全国平均9%より多いそうです。旅行1回の支出額も東北が5割弱で、4割弱の首都圏や関西より多いという驚きの報告です。
紹介されているHPも素晴らしい。課題は福島原発かと思いましたが、二人の外国人がマスク無しでのレポートは刺激的で訴求力が高いです。
DMOや旅行会社、ガイドさんの活躍も素晴らしいので、地域にも訪日外国人が殺到するのも近いように感じます。

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【 内 容 】

2023年度の訪日客の滞在日数について、日本政策投資銀行と日本交通公社が実施した訪日客への意向調査の結果から、東北地方の長期滞在(※1)の割合が他のエリアよりも多いことが分かりました。東北での2週間以上の滞在は15.7%と、全国平均の9%と比較してもかなり高め。ウィンタースポーツ・温泉・歴史的建造物巡りなどの観光資源があることが長期滞在につながっているのではないかと考えられています。

※1:長期滞在の定義=そのエリアに2週間以上の滞在をしているか

ちなみに旅行1回にかかった支出額も、東北エリアを訪問した海外からの旅行客は、他のエリアと比較しても高い傾向に。30万円以上と回答した割合は5割弱で、4割弱の首都圏や関西よりも多いようです。

東北の魅力あふれる観光資源が、この様な際立った結果に繋がっているのだと改めて感じます。

MATCHAでも、東北地方の魅力を海外に向けて発信してきました。今回はそのいくつかをご紹介します。

・「Fukushima Today」(2020年~)

福島の旅行体験の魅力を詰め込んだ特別企画。グルメや周遊プランなどのバラエティ豊かな情報を紹介しています。

また、東日本大震災、そして福島第一原発という切り口から、3つの記事で福島の人々の想いを発信しています。

・「Beautiful Fukushima ~うつくしまふくしま~」(2021年)

震災から10年のタイミングで制作した、福島県の食について、安心安全の取り組みや、福島の人々の想いを10本の記事と、4つの動画でお届けしています。

・「UMIUMA(うみうま)」(2021年~

青森・岩手・宮城の三陸沖、そして福島、茨城、千葉…と太平洋側を一直線につなぐ6県で楽しめる魚介について、2021年から継続的におすすめのグルメやスポットを紹介しています。

魅力ある場所が沢山の東北。長期滞在にも適したエリアですが、前述の調査内では、東北の認知度は39.4%、訪問意欲は13.4%にとどまっているそうです。(全国10地域区分の中で8番目)「言語や決済など受け入れ体制の整備が必要」という分析も。

その中で、昨年11月には、このような取り組みが報じられました。それは、宮城県JR仙台駅の中にある仙台市観光情報センターで、17言語に対応した映像通訳サービスが導入されたというもの。(導入自体は2023年11月よりスタート)

専用の端末で言語を選択すれば、画面の向こう側で通訳スタッフがリアルタイムで応答。観光情報センターのスタッフと訪日客の間を取り持つため、翻訳機にはない安心感がありそうです。

より訪日客が東北を周遊しやすくなるように、多言語でのパンフレットを充実させるなど、言語の壁を越えて魅力を伝える取り組みが進められてます。

これから春が訪れ、冬場とは違った魅力が沢山現れる東北エリア。今後も沢山の訪日客が足を運び、素敵な旅行体験を長期で楽しんでもらえることに期待が高まります。

日本経済新聞 2024年3月4日(金)公開
訪日客の滞在日数、長期滞在の割合1位は東北 民間調査